「マスクをつけている影響もあると思うんですけど
息苦しくて・・・」

先日、施術にいらしたクライアントさんが話していたのですが、
同じような症状を訴える方が本当に多くいらっしゃいます。

ただ、安静時にマスクを着用することでの影響は
酸素摂取量や心配機能の低下はほんのわずかであり、
日常生活に影響するほどではありません。

息苦しさの原因は、
マスクの着用よりもコロナ禍での環境の変化による
心理的ストレスや
運動不足が原因だと思われます。

構造的に鼻の気道が狭かったり曲がっていたりして
元々鼻の空気の通りが悪かったりすると

首や肩まわりの筋緊張の影響から
余計に鼻が詰まりやすくなり、呼吸がしずらくなります。

私自身も左の鼻の気道がとても狭く
ストレスや疲労が溜まると左の鼻だけ詰まってしまい

眠っている間口呼吸をしているようで
朝起きると口の中がカラカラになっていることがあります。

耳鼻科の先生に相談しても
「鼻の気道が狭いから仕方ないね~」と軽く流されてしまったので

自分であちこち身体を触りながら
鼻詰まりの改善を試みたところ

肩甲骨まわりや
上位にある肋骨を緩めるとスッと通りが良くなることが判明。

生まれ持っての構造的な問題があったとしても
構造に影響を与えている部分を見つけ
症状を緩和する術はあるはずと

諦めないのがオステオパス!なのです。


息苦しさの原因も人それぞれなので
全身を見ないと何が影響しているのかわからないのですが

原因はどうあれ、息苦しいのはつらいですよね。

息苦しさを自分で解消する方法として

様々な種類の呼吸法や、
横隔膜を動かす方法などが紹介されています。

ただ、それらの症状の緩和を目的とした
セルフメンテナンスでは取り除けない症状がある場合

クラニオセイクラルオステオパシーの施術が
力になれるでしょう。


私たちの呼吸には2つの種類があります。

1つは「外呼吸」といって肺で行われる酸素と、
二酸化炭素を放出するマクロレベルの呼吸。

もう1つは「内呼吸(細胞呼吸)」といって、
血液によって運ばれた酸素を

細胞がエネルギーを産生することで行う
酸素の消費と二酸化炭素の放出により形成される
ミクロレベルの呼吸があります。

外気 → 肺 → 組織(酸素の流れ)
外気 ← 肺 ← 組織(二酸化酸素の流れ)

と呼吸は肺を通して二段階行われます。

「外呼吸の機能は内呼吸の機能を決定する」と言われるように
各細胞において、内呼吸がきちんと維持されるためには
肺におけるガス交換はとても大切です。

息苦しい状態は数値的な問題はなくても
身体からのサインは出ているということ。

慢性的な問題になる前のサインの段階で
きちんとケアをすることで改善も早まります。


オステオパシー施術では
息苦しさの改善=外呼吸の改善を施すには
いくつかのアプローチを行います。

頭蓋や顔面の施術を行うのは
施術の後半になってからで

その前に横隔膜の再ドーム化を目的として
頸椎の調整したり、筋膜へのアプローチを行い
リンパの流れを促したり、自律神経系に影響を与えていきます。

胸郭入口の治療をし
リンパ液の鬱滞を取り除くことも必須です。

そして、息苦しさというサインは
身体の状態だけでなく、心の状態からもくるものです。

私はどちらかが原因ということはなく
どちらも原因と捉えています。

息苦しさのサインを見逃さずに
早め早めのケアを心がけてくださいね。

ではでは、今日はこのへんで。
良き休日をお過ごしください。