ヒックエトヌンクのクラニオセイクラルは正式な名前を「Osteopathy in the cranial field」と言い、オステオパシーの中でも重要なアプローチになります。
「オステオパシーってどんなもの?」という方に向けて、説明を書きましたのでご一読ください。

オステオパシーは自然医学


オステオパシーは148年前にアメリカの医師、アンドリュー・テイラー・スティルによって創設された自然医学です。
スティル博士が定めた、オステパシーの3つの原則をオステオパシーの訓練をしたセラピストによって手技療法として行われます。オステオパシーのセラピスト(オステオパス)は身体の構造と機能を触診や観察によって評価し、薬を使わずに手を使い身体にアプローチを行います。

オステオパシーの3大原則


  1. 身体はユニットである
  2. 身体には自然治癒力がある
  3. 構造と機能は相互関係にある

身体は部分ではなく、全体のつながりから機能する1つのユニットとして捉えています。例えば、首の痛みが取れないという場合も身体全体の可動域の評価を行い、動きが低下している部分に必要な治療を行います。
スティル博士は身体には自然治癒力があり、健康の鍵は、神経系の働きや、血液や体液が自由に体内を循環することだと認識していました。また、身体は構造のすべての層が適切な場所に配置され必要な動きを取り戻すと、身体に設計されている機能が働き始めることを理解していました。

オステオパシーはどんな手技療法をするのか


オステオパスは、身体の正常な動きをつくることを目的として手技を行います。そのためにはクライアントさんの身体のどこが動いていないかを評価し、必要な治療を計画します。行う手技は①関節の可動域を上げる②軟部組織の治療③リンパ液の循環の促進などを行います。一時的な症状の緩和ではなく、症状を作り出している原因にアプローチを行います。

オステオパスについて


アメリカをはじめ、他国ではオステオパシーは医師がおこなう医療行為です。日本やカナダなどの国では、医療行為ではなく、オステオパシーの評価や手技療法など必要な教育を受けた者がオステオパスまたは、オステオパシーマニュアルセラピストとして活動をしています。

オステオパシーの治療は51パーセントの治療


人間の身体は解剖学の教科書よりもずっと複雑に出来ています。また人の命は生物学、物理学、化学、数字では説明することは出来ません。スティル博士は、どんな病気の患者にも筋骨格系の異常があることに気がつき手技を施すことで循環系と神経系のアンバランス取り除き、身体に本来備わっている自然治癒力を最優先する治療法を確立しました。オステオパシーの治療は51パーセントの治療をし、残りの49パーセントはあなたの自然治癒力が治します。

オステオパシー障害の3つの原因


オステオパシーの対象となる障害、身体の不調を起こす原因には以下の3つの原因が考えられます。
①外傷・・・すべてのショック、落下、手術、誤った動作、繰り返される外傷、姿勢等
②感染症・・・炎症反応により瘢痕化のプロセスが始まる可能性があります
③ストレス・・・体内の緊張はオステオパシー障害を生みます
オステオパシー障害(炎症、繊維化、硬化)が起こることで、機能障害が形成され身体の悪循環がはじまり、心身を弱化させます。

オステオパシーのアプローチ


オステオパシーは身体の土台となる骨だけでなく、筋肉、膜、リンパ、脳脊髄液、内臓、神経等の状態を検査し身体の不調の原因となる「鍵となる病変」を見つけ細やかな手技を施し改善していきます。病院でアプローチできるのは、身体や心に何かしらの病名がついたあと投薬や手術などの対処療法です。オステオパシーは様々な角度から原因を見つけ、原因になる身体の機能障害を取り除いていきます。