こんにちは。
ヒックエトヌンク吉野です。

気がつくともうずいぶんと長い間、クライアントさんの施術をしているのだけど、今でもまだ、これまでに感じたことのない感触や身体の動き、深い深い場所に存在している沈黙のようなものに触れることがあります。

つい先日のことですが、施術の間に静かに込み上げてきて感動する瞬間があったので、そのことを書いておこうと思います。

1年ほど前から施術を受けてくださっているクライアントさんがいます。
その方の施術の最中に起きたことです。

その方は細胞が元気というか、身体のバランスがよく多少の疲れやハリはあるけれど、施術をしている途中から体液がスムーズに流れ出し、全体的に身体の内側から生き生きとしたものを感じることがよくあります。

本来持って生まれた身体の強さやこれまでの積み重ねを経て、ご自身の身体との信頼関係が築かれているのだと思いました。

施術をすることで、動きが低下した身体が目覚めるように動きだし、身体自らが全体のバランスを取り始め、施術の終盤になってくるとその人の呼吸と共に、特有の動きや流れが広がっていきます。

日頃の疲れや寝不足からの身体の張り。
体液の循環が滞ったむくみや軋み。
火照るような熱さと水に濡れた後の石のような固さや冷たさ。

そういったものが解放されて、暖かく柔らかくしなやかな動きを取り戻していく力が身体には宿っています。

それはどんな人にも。

私がこのクライアントさんの施術中に感動した瞬間は、そのことを身体から教えてもらえたような出来事でした。

施術の時は、身体の動きを感じながら動きやすい方に手で追うようにして調整をしていきます。

ですが、その時は身体から合図のようなものを感じたのです。

施術の終わりの30分ぐらいの時間は、頭蓋の施術を行なうのですがその時は首のあたりや後頭部の動きの調整をしている時でした。

いつものように、身体の動きを感じながら動きやすい方に手で追うように調整をしていると、微かに優しくストップがかかったような感覚を受けたのです。

それは、

「自分で整えるから手を添えていて」「その手で観察していて」と言われたような合図のようなものでした。

それからしばらくの間、手を置き動きをただ観察しているような時間を過ごしました。身体の内側で起こる流動的な動きはとても自由なものでした。

もうずいぶんと前にオステオパシーの国際セミナーに出た時に先生がおっしゃっていたことを思い出しました。

先生の前に向き合うように生徒が立ち、二人で手のひらを合わせ「ダンスをするように施術を行っていきます」と同じ動きをしていく場面がありました。

どちらが主役でもなく、その場でダンスをするように互いのリズムと力が重なり合うと境界線がなくなるような感覚です。

身体に宿る生命と少しだけ力を合わせて、離れないように、的確に、謙虚に施術を行うこと。

クライアントさんの身体が教えてくれたのは「信頼」というメッセージです。
全てのクライアントさんの中にある素晴らしい力。
その存在を信頼することはとても大切なことです。

生まれてから動き続ける細胞や流れ続ける体液、的確なリズムを繰り返しながら時間の波を歩み続ける生命の呼吸。
もっとその部分を信頼できるように、そこに委ねていけるように、積み上げていきたいと思いました。

身体という存在、生命の息吹、可能性は未知数。
きっと最後の最後までわからないまま、それでもオステオパシーの施術を続けていくのでしょう。

施術が誰かの喜びにつながっていきますように。

ではでは、今日はこの辺で。
ありがとうございました。