こんにちは。
ヒックエトヌンク吉野です。

今年の12月でオステオパシーを学び始めてから
ちょうど10年が経ちます。

長いようで短い10年という月日ですが
10年前の自分はどんな自分でしたか?

今日は、私がオステオパシーと出会った時のことを
書いてみることにしました。

私がクラニオセイクラルのことを

クラニオセイクラルセラピーではなく
クラニオセイクラルオステオパシーと
皆さんお伝えしているのは

大切な理由がありますし、
責任があります。

その責任はオステオパシーの歴史や哲学を
受け継いで施術をしているという責任です。

150年という長い長い月日をかけて
育まれてきたオステパシーには
たくさんのオステオパスの
神聖な力が宿っています。

なので、私が行なっている
クラニオセイクラルオステオパシーには

「オリジナル」

というものがありません。

だからこそ、
治癒のプロセスが始まる
オステオパシーの施術になると考えています。

10年前の私は、
アロマセラピストとしての施術を辞め

ボディワークとクラニオセイクラルセラピーを行なっていました。

クラニオセイクラルセラピーは
とてもダイナミックでありながらも
感覚的な要素が強く

私の場合はどちらかというと、
リラックスできたり気持ちが良かったりと
身体よりも心の状態に
強い影響を与えているように感じていました。

講座に行ったり
自分で施術を行なうことを重ねていくと

感覚は掴めるけれど
実際、自分が頭蓋に対して何をしているのかが
よくわからなくなってきました。

それはなぜかというと
頭蓋骨の正常な動きや、構造の学びをせずに
頭蓋の施術を行なっていたからです。

もちろん、施術の後のクライアントさんは
身体が緩んだり、スッキリとしたりと
クラニオを受けたという感じはしっかりと残ります。

ですが、施術をした私は
良い結果がクライアントさんに現れたとしても

実際に頭蓋に何を施しているのかが
わからなかったのです。

身体に何が起きているのか
原因を知り、施術を行いたい。

オステオパシーの一部として発展した
クラニオセイクラルセラピーではなく

オステオパシーとしての
クラニオセイクラルを学びたい。

その思いから
オステオパシーの門を叩きました。

初めは自分が学んだクラニオセイクラルセラピーを
より効果のある内容にするために

クラニオ(頭蓋オステオパシー)のコースだけ
受講すればいいかな?

そんな軽い気持ちでのスタートでした。

頭蓋オステオパシーの講座と
オステオパシーの講座も受けてみようと申し込み

初めて受講したオステオパシーの講座は
胸椎の内容のものでした。

アロマセラピストとして活動をして
10年の月日は経っていましたが

オステオパシーは全くの別物でしたし
身体の構造を1つ1つ理解していくことは
とても難しいもので

オステオパシーの講座の初日は
全く言葉の意味も内容もわからずに

わからなすぎて「宇宙に来てしまった・・・」
と思ったほど別世界でした。

Jay先生からすでにオステオパシーや
カイロプラクティックを学ばれている方

理学療法士、鍼灸の先生の中で
未経験かつ覚えが悪い私は劣等生でした。

なので初めての講座から1年ほどの間は
オステオパシーの講座の前の日は
緊張しすぎて眠れないという状況が続きました。

それこそ、夢でうなされるぐらい
できない自分と向き合いながらの年月でしたが
オステオパシーを辞めようという気持ちには
なりませんでした。

なぜならば、
オステオパシーと頭蓋オステオパシーは
切り離されたものではなく
その全体性の中で本来の効果を発揮するからです。

頭蓋というパーツだけでは
身体は存在していませんし、
身体はいつも全体ですよね。

オステオパシーの学びの仲間との時間や
Jay先生やマネージャーの存在のおかげで

クラニオ(頭蓋オステオパシー)だけでなく
オステオパシー全てのコースを受講し続けていくことができました。

そして、今も学びは継続中です。

いま施術に来てくださっている
クライアントの皆さんと出会えたのも

オステオパシーを学び、
クラニオセイクラルオステオパシーを
提供できるようになったからです。

愚直な継続の後に
見えてくる世界、触れることができる世界があります。

ここからまた10年、
オステオパシーを深めていくことがとても楽しみです。

オステオパシーを知った本「癒す心、治る力」


私がオステオパシーを知ったのは
20年前に読んだアンドルーワイル博士の「癒す心、治る力」という本でした。

当時、28歳の私は自分が身体を壊したことをきっかけに
霊気を学んだり、アロマセラピストの勉強を始めた頃です。

身体のことなんてちっともわかっていなかったけれど

まるで目の前にフルフォード博士がいるような興奮と
オステオパシーというものが
何かとてつもない力を持っていて
強く憧れをもったことを覚えています。

20年前はその10年後にオステオパシーを学び始め
生涯の仕事とするなんて思いもしなかったけれど

ちゃんと道はつながっていたようです。

本の内容を少しお話ししますね。

ワイル博士は、あまりにも多くの知人から
ありとあらゆる小児疾患の治療に
めざましい成績を残している

オステオパシー医 
フルフォード博士に会うべきだと言われ
しぶしぶとフルフォード博士の診察所に足を運びました。

首の痛みを訴えるワイル博士にフルフォード博士は
2、3の手技と頭蓋骨の調整、
パーカションハンマーを使った
最小限の治療を行いました。

翌日、ワイル博士は疲労感と痛みを感じるが
3日目には爽快感を感じ、
首の痛みもよくなっていたのです。

その日から
ワイル博士はフルフォード博士の診察室に通い
治療を見ている中で

現代医学ではどうしても治らなかった悩みが
フルフォード博士の治療によって癒されていくのを目の当たりにするのでした。

患者が痛みで泣きながら
治療室にはいってくることがよくある。

そんなとき、
わたしの治療はティッシュペーパーをわたして

「どうしたね?痛い時には泣けばいい」

というところからはじまる。

そして、両手をあたまにそっとあてる。

たったそれだけのことで、痛みは驚くほど軽くなり、
患者はすぐに落ち着いてくる。

かえりみられることは少ないが、
手でふれることは天からのすばらしい授けものである。

翔泳社 いのちの輝きーフルフォード博士が語る自然治癒力より引用)

自然に良くなろうとする力

先日、3週間下痢が止まらないというクライアントさんが来ました。
薬を飲んでも良くならなず悩まれていました。

全身の観てから必要な施術を行い、頭蓋骨を丁寧にゆるめる施術を行いました。

帰り際「ああ、すっきりした」と
身体を伸ばして顔色もよくなった彼女。

施術後に彼女からお礼のメールが届きました。

この前施術受けたあと、2日くらいものすごく眠くなって、
そのあと下痢がすっかり治りました〜(^^)
元気になってきました♪行ってよかった〜
ありがとうございました(*^o^*)

施術から数日、もしくは数週間後に
つらかった症状が消えていく。

それは治癒力が働き回復に向かっていく
とても自然なことです。

フルフォード博士の言う「母なる自然の仕事にまかせる」
という感覚が10年経ってようやく・・・ほんの少しわかってきたように思えます。

身体には自然に良くなろうとする力があります。
また時間の流れとともに老いていくことも自然なことです。

身体が自然に働くように、構造を整えること。

それがオステオパスの仕事であり、
それ以上の仕事はないと思っています。

それ以上の仕事は私たちの仕事ではなく
身体に備わった治癒力の仕事です。

それを信じることで可能性は広がり
必要な施術を行うことで身体は回復していきます。

大切なことは
身体が自然な状態になるように施術を行うことです。

ではでは、今日はこのへんで。
ありがとうございました。