こんにちは。
吉野です。
「慢性的な疲労には足し算よりも引き算を」の続きになります。
前回書いたブログは
慢性的な疲労の原因になる生活習慣や環境を見直して
引き算をしていきましょうという内容でした。
例えば、パソコンの作業をするときは1時間に1度、
タイマーを用意して強制的に作業を中止して10分~15分ほど休憩を取る
というような小さな習慣でも、
継続することで疲労を軽減することができます。
それと、
個人的におすすめなのが
「ゆっくりとよく噛んで食事をすること」です。
噛むことで「ヒスタミン」が分泌されます。
ヒスタミンが分泌されると、
満腹中枢が刺激され食欲が抑えられるのと同時に
交感神経が刺激され、内臓脂肪が燃焼し、熱を生み出します。
結果、血流が良くなり体温が上がり、
疲労を回復する力がアップします。
また、唾液の分泌が促進され、
唾液に含まれる免疫グロブリンAの働きによって
細菌やウイルスから体を守る免疫力が強まります。
ゆっくりと噛むという、
本当に小さな習慣の1つを変えるだけでも
身体への影響は大きく、
身体への影響は精神的な状態にも影響します。
ちなみに
早食いをやめよう、やめようと言うよりも
ゆっくり食べようと言う方が効果がありますよ。
それでも早食いがやめれない時は
早食いをしてしまうという内的な要因がある場合もありますし
ゆっくり食べることを習慣にするような
「しくみ」が必要になってきます。
慢性的な疲労の原因は身体の機能不全
慢性的な疲労の原因は
仕事や環境、毎日の習慣、
もしくは心理的な問題や悩みごとが挙げられますが
身体の構造的な部分に原因がある場合もあります。
身体が何らかの理由で
正常な動きが低下した場所を「機能不全」と呼びます。
身体の構造を機械式時計として捉えてみると
わかりやすいかもしれません。
機械式時計の針を動かすには動力(エネルギー)が必要です。
このエネルギーは巻き上げられたぜんまいが解けることで生まれます。
この動力を生命体にある根底の力としましょう。
そして、このぜんまいの力を動力にして、
大きさや歯数の異なる歯車をコントロールし針を動かします。
もしも機械式時計の歯車の1つの動きが鈍くなったとしたら
その歯車に噛み合う周りの歯車の動きも鈍くなりますよね。
身体も同じで、大きさや動きの違う、骨や筋肉や
様々な臓器が連動して、
正確な時間を刻む時計のように、
正確な機能を果たす身体の動きを作っています。
身体にも動きが低下した「機能不全」があれば
身体全体の動きも低下します。
それが目に見えてわかる動きではなくても
全体に影響を及ぼします。
オステオパシーの創始者、
アンドリューテイラースティル博士が
私たち、オステオパスを機械工と喩えました。
人間の身体を機械と喩えると
機械工は機械の中で動かないネジや部品を見つけ、そこを修理し、
正常な状態に整えていきます。
そして、正常な状態に整ったあとは、放っておくのです。
「そこから先は、自然の仕事あるからだ」と。
クラニオセイクラルオステオパシーの「待つ」という時間
クラニオセイクラルオステオパシーは
「動きが低下している部分を見つけ、手技を施す」
そしてあとは「待つ」ことが必須です。
身体が手技を施してから、どれくらいの期間をかけて
正常な動きを取り戻すかは
クライアント自身にも、セラピストの私にもわかりません。
一人、ひとりの身体も心も異なるので
治る速さも回復のプロセスも当然異なります。
なので、施術の後に
「良くなりました!」という結果は提供できません。
身体が正しく機能するようになったかどうかは
施術をしたその後のプロセスを経てわかることです。
焦らず、じっくりと、身体への信頼を築きながら
クラニオセイクラルオステオパシーの治療は進んでいくのです。
身体の回復には待つ時間が必要なのです。
ではでは、今日はこのへんで。
ありがとうございました。
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