過去を大切に生きているあなたも
未来を大切に生きているあなたも

こんにちは。
ヒックエトヌンク吉野です。

先日クライアントさんに
「ヒックエトヌンクってどういう意味ですか?」と
質問をされました。

hic et nunc

あまり聞いたことがない言葉ですよね。

ヒックエトヌンクはラテン語なんですが
「今この瞬間を生きよ」という格言になります。

過去から未来へと
未来から過去へと流れていく時間。

でも身体はいつも「いまここ」にあり、
私たちを存在させてくれる。

たくさんの身体に触れて施術をしていると、

身体はその方が生まれから今ここまでの歴史を
しっかりと受け止めてホールドしているのだなあと

とても神聖な気持ちになることがあります。

そして、身体はいまここでありながらも
止まることなく未来へと流れています。

1秒も止まることのない身体。

これがまた、なんだかよくよく考えると不思議なもので
当たり前のことだけれど、身体は死を迎えるその瞬間まで動き続けているんですよね。

ですが、施術をしていると
ある瞬間、全てが止まったような感覚に包まれることがあります。

とても静かな時間で、そこには私の思考もなく、
ただそこにクライアントさんといるだけというとても不思議な感覚です。

起こそうと思って起こるものではなく
必要な手技を施して、ただ静かに身体に触れていると訪れる時間です。

「いまここ」という時間はとても静かなものなのかもしれませんね。

最近、長く通ってくださっているクライアントさんから
「前回の施術の時から身体が変わったような気がします。」と言われました。

もう1年半ほど通われている方なのですが、
思春期の頃から慢性的な疲労感に悩まれていてあらゆる施術を受けてきたそうです。

クラニオセイクラルオステオパシーは、
施術を受けてからどのくらいの時間をかけて身体が良くなっていくのかを

何日後とか、1ヶ月後とかお約束ができません。

身体には身体の事情があると言いますか
治癒に必要な時間やプロセスは人それぞれです。

本当にゆっくりゆっくり時間をかけて回復していく方もいらっしゃいますし、
ある日を境に急に良くなっていく方もいらっしゃいます。

その方の治癒力がどう機能するかは
私たちにはわからないのです。

私たちオステオパスは構造を整えるだけなので、
治癒を早めたり、奇跡を起こしたりすることはできません。

でも、身体の構造を整えることで
過去から積み重なってきたものを一旦整理して、
より良い未来へとシフトする機会を作れるのだと思っています。

生きている限り、ストレスは身体にも心にもかかり続けます。
そんな中でも、身体は良くなろうとしています。

その身体の叡智に耳を傾けながら
ただ必要な手技を施すのがオステオパシーです。

・・・オステオパシーってやっぱり地味だなあ(苦笑)

そんな地味なオステオパシーですが、
信じてくださるクライアントさんがいることを
とても有り難く思います。

私は、すべての人の内側にある治癒の力を信じて
オステオパシーを行っていきます。

いまこの瞬間に最善を尽くして。

ではでは、今日はこのへんで。
ありがとうございました。