前回のブログでもちょこっと書きましたが
先日、内臓マニピュレーションのセミナーに参加してきました。

内臓マニピュレーションというのは
内臓に関する解剖生理を学び、
内臓器官の動きの低下の原因を取り除いていく
オステオパシーの手技の1つです。

内臓器官に直接触れるようなものではなく
内臓に関連する
筋膜や間膜、靭帯などに働きかけて

各内臓の持つ、動きを改善し
正常な位置に戻していきます。

オステオパシーは人間そのものを包括した自然医学。

なので、骨格だけでなく、頭蓋だけでなく
内臓のつながりも診ていきます。

どこか1つに手技を施しても
それは治療にはなりません。

どこか1つ欠けても
全体ではありません。

そこがオステオパシーの面白さでもあるけれど
いやはや勉強することだらけです(汗)

私が内臓に興味を持ったのは
オステオパシーを学ぶ前でした。

発生学のことを知りたくて調べていたときに

解剖学者でもあり、発生学者でもある
三木茂夫さんの本に出会ったことがきっかけです。

私がはじめて買った三木先生の本は
「海・呼吸・古代形象」という本でした。

内容はだいぶ忘れてしまっているし
当時は読んでも流し読みのようになってしまって。

いま読んだらもっと違う理解ができると思うので
久しぶりに読んでみようと思う。

三木先生の本のなかで
とても好きな話があります。

私の言葉だと
うまく伝えられないので
本から抜粋しますね。

ところで、この数百万年にもおよぶ水辺の生活の中で
いつしか刻み込まれたであろう波打ちのリズムが
私にはどうしても人間の呼吸のリズムに深いかかわりがあるように
思えてならないのです。

海水浴の砂浜で
波が打ち寄せた時にブクブクと息を吐き
波がサーっと引いた時に大きく息を吸う。

あの呼吸と波打ちの関係を
思い浮かべればいいでしょう。

〜中略〜

いずれにしても、
私たちは遠い祖先の時代から
この波打ちのリズムを心拍とともに呼吸の中にも
深く刻みつけてきた。

大海原の文字通り波動と一心同体になって
生き続けてきたのです。

このリズムは地球の誕生以来
おそらく少しも変わることなく
今日に至っているはずです。

海水に居た生物が陸に上がるまでに
何世紀もの間を浜辺で過ごし

その波のリズムが私たちにはしっかりと刻まれているとも
書いているんですが

自分の身体には想像もできないくらい
遠い記憶が残っていることがなんだか不思議ですし

陸で呼吸をするために
エラを失い、肺が作られたとしても
呼吸にはしっかりと波のリズムが刻まれている。

身体は自然の一部であり
自然と引き離すことなんてできないのだなあと思うのです。

内臓の固有のリズムや動きにも
きっと太古の記憶が刻み込まれているんでしょうね。

身体ってやっぱり面白い。
一人として同じ身体がないのも面白いなあと思うのです。

内臓のこと、もうちょっと続けて書こうと思います。

ではでは、今日はこのへんで。