クラニオセイクラルオステオパシーを受けたときに
身体の解放と一緒に
心の解放が起こることがあります。

それは、

とても自然な形で現れ
とても静かな解放です。

私がまだオステオパシーを始める前から

もうかれこれ4年ほど
施術に通っているクライアントさんが

先日、施術中に突然泣き出しました。

彼女は

強いストレスから
体調を崩し
生理のリズムも乱れ

精神的にも不安定でしたが
本当に少しずつ少しずつ
改善してきていました。

大きなストレスが原因で
崩れた身体は

元のように戻るまで
多くの時間を伴います。

私のサロンには
「バーンアウト(燃え尽き症候群)」
のクライアントさんが何人かいるのですが

彼女達の回復は
とてもゆるやかなものです。

自分自身で
コントロールできなくなってしまった身体は

心のペースにあわせて
何か大切なものを
もう一度1つずつ拾い集めるかのように
回復していくのです。

彼女も
私と出会う前に軽度だけれど
「バーンアウト(燃え尽き症候群)」を起こしています。

軽度だから
自分でも気がついていなかったのでしょう。

ちょっと回復しては動き
その後、体調を崩し

また

ちょっと回復しては動き
を何度も繰り返してきたようです。

社会的な地位や
仕事への責任感
経済的なことを考えると
長期休養という選択は取りづらいですし

何よりも
止まってしまう怖さや自分への罪悪感が

その行動を
繰り返しさせてきたのでしょう。

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いつもの通り、身体のチェックをして
全身の治療を終え

頭蓋の治療に入ったときに
突然彼女は涙をポロポロと流しはじめました。

私は頭蓋骨の動きに集中していたのですが
指先に冷たいものがあたり
涙に気がつきました。

「なんか、さみしいです」

そういったあともしばらく泣いていました。

施術がおわったあとも泣いて
その後家に帰ったあとも泣いていたそうです。

泣けてよかったですね。

身体を固くすることで
内側の感情を出さないようにすることがあります。

また
身体を固くすることで
外側の刺激から自分を守ることもあります。

オステオパシーには

第一は、物質で出来た身体。第二はスピリチュアルな存在。
第三は、生命維持に不可欠なありとあらゆる動きや
物質としての形を遥かに凌駕している精神の状態。
その本分は、偉大なる命のエンジンを抜け目なく操作することである。

という哲学があります。

心の状態の原因が身体にあることもありますし
身体の状態の原因が心にあることもあります。

ようやく、涙をたくさん流せた彼女。
「さみしさ」を解放できたことで

身体もどんどん良くなっていくと思います。

これからも二人三脚で
一緒に前に進んでいきましょうね。