クラニオセイクラルオステオパシーの施術を通して、学びを通して、そして私自身の経験を通して感じている「身体と心の治癒力」について、少しずつ記事を書き足していきます。
私がセラピストになってから、17年の月日が流れました。
セラピストになったのは、思春期の頃に患った皮膚疾患や20代後半に苦しんだ自律神経失調症が、病院や薬の力ではなく、中医学やアロマテラピーなどの自然療法の力を借りて改善されたことで
「人には自らの病気を治す力がある」ということを経験したことがきっかけになっています。
病院やお医者様、西洋医学はもちろん必要ですし、薬もたくさんの健康や命を支えていると感じています。
私たち、民間のセラピストができることは、治癒力を高めることと、治癒のプロセスを支えることだと考えます。
私は今年で47歳になりますが、年齢を重ねるごとに身体も心も心地よさが増しています。
2年前とは環境も随分と変わり、緊張やストレスからも解放され、長年続いていた過敏性腸症候群も改善されました。
悲しい出来事から患ったPTSDも、友人のクラニオ施術と心理セラピーやカウンセリングの助けにより症状は出なくなりました。
無理はできない状態ではありますが、それでも自分は健康な日々を送れていると感じています。
治癒力が高まり、実際に症状が改善されていくのには2年間のプロセスが必要だったのだと感じています。
治癒にはプロセスが必要です
施術を受けてから、どのくらいの時間や日にちが経ってから、改善されるかは、私達にもご本人にもわかりません。
身体や心の痛みを抱えたまま、生きていくことはとても辛いことです。
痛みは誰と比べられるものでもありませんし、誰かから評価されるものでもありません。
その程度の痛みだとか、その程度の悩みだとか。周りの人はアレコレと思うかもしれません。
自分でも痛みや悩みで動けなくなってしまうことを責めるかもしれませんし、原因を追求して、目の前に広がる現実を邪魔者のように扱ってしまうこともあるかもしれません。
けれど、その痛みや悩みを受け入れることも優しく包みこむことも、あなたにしかできないことです。
私達、治療家はその痛みを治すことはできませんし、悩みを解決することもできません。
できることは、治癒のきっかけを作ること(治癒の入り口に取っ手をつけること)と治癒のプロセスをサポートすることです。
硬くなり動きが小さくなった身体の筋肉や関節や、流れづらくなった体液は治癒のプロセスを妨げます。
身体の構造を整えることで、身体本来の機能が働き、身体は回復へ向かいます。
痛みや悩みの表現が誰一人として同じ人がいないように、治癒のプロセスも同じものは1つもなく、
時として激しく、
時として緩やかでもあり、
クライアントに起きるプロセスを邪魔することなく、ただ添うことが何よりも大切なことでもあるのです。
例えば、ぱっと見そこには何も起きていないように思われる時も、プロセスは流れていることがあります。
身体の治癒のプロセスに伴う心の在り方や全体的なシフト(移り動くこと)も一人ひとり異なります。