春分の日を超え、
サロンの前の桜も少しずつ咲きはじめて
本格的な春を迎えたようですね。

とはいえ、桜の時期は「花冷え」という季語があるように
4月の半ばまでは
一週間ごとに高気圧と低気圧が通過するために
気温や天気が不安定になります。

朝晩は気温がぐんと下がることもあります。
上着やストールを用意して
身体を冷やさないようにしてくださいね。

 

 

さて、先日は
小児クラニオセミナーに参加してきました。

何度学んでも新しい気づきがありますね。

小児クラニオというのは
生まれてから6歳までのお子さんを対象にした
クラニオの手技になります。

6歳までのお子さんの頭蓋骨はまだ柔らかく
大人のように固くありません。

この現象を「骨化」というのですが
骨化してからとする前とではアプローチの方法が異なります。

ただ、小児クラニオの手技は
6歳未満でないと効果がないというわけではなく
成人した大人でも効果があります。

むしろ、通常のオステオパシーの施術の中で
解けない部分に小児クラニオの手技を使うことで
深い固着が解けていくことがあります。

オステオパシーの施術は
その時に現れている症状の対処ではなく

その症状を作り出している原因を
出生の時まで遡って見つけることができます。

心の治療と同じように
身体の治療も同じで

玉ねぎの皮を一枚一枚剥がすように
1つ1つ構造を整えていく必要があります。

小児クラニオのセミナーでは
自分の手をお母さんの骨盤に見立てて

頭蓋の先から後頭骨にかけて
手を滑らせて

どんなふうに骨盤から出てきたのかを
再現していくこともします。

お母さんの恥骨や仙骨がうまく開かずに
頭蓋のどの部分がぶつかっていたのかもわかります。

そんな古い身体の記憶が
大人になっても残っていることが
とても不思議です。

先日も
40代のクライアントさんを施術しているとき
赤ちゃんの時に手術した場所に
うずくような違和感を感じることがあり

身体にはすべて刻まれていることを
実感しました。

多かれ少なかれ
出生児の外傷は誰しも持っています。

例えば、うちの娘。

私は出産経験者ですが
切迫早産になり

子宮頚管縫縮術といって
子宮口が開かないように紐で縛る
手術をしました。

手術をしても絶対安静がつづき
6ヶ月の時に軽い陣痛が起きてしまい
そのまま緊急入院!!

点滴につながれたまま
臨月までベッドの上で過ごすことになりました。

お産は破水からはじまったのですが
微弱陣痛、さらに縛っていた子宮口が固くなり

赤ちゃんは下がってきているのに
一向に子宮口は開きません。

最終的には婦長さんが手で子宮口を開いてくださって
(これが私の人生でマックスの痛みです)
無事出産することができました。

生まれてきた娘は
どちらかの頭が平らになっていて
同じ方向ばかり向いている状態でした。

その頃は知識も何もないので
ドーナツ枕やタオルで調整して
首を逆方向に向けたりしていましたが

全く意味のないことをしていましたね。

その頃、出産の過程で赤ちゃんに起こる
外傷やトラウマのことを知っていたら

小児クラニオを受けにいったと思います。

娘は思春期になって
過呼吸になったり精神的に不安定な時期が続きました。

もちろん、家庭や学校の環境や
思春期の身体や心の変化も原因にありますが

もっと古い、出産時に受けた外傷が
原因の1つとしてあったのでないかと思うのです。

出生時の外傷やトラウマは
骨が柔らかいうちにケアをすることが大切です。

帝王切開、吸引分娩、早産、未熟児、
へその緒が巻きついていた、
生まれた時にすぐに呼吸をしなかった、
妊娠時にお母さんの状態があまりよくなかったという場合は

小児クラニオを受けていただきたいと思います。

小児の施術について質問等ありましたら
遠慮なく連絡くださいね。

 

ではでは、今日はこのへんで。